Home » 診療内容について» 妊婦と甲状腺

診療内容について

妊婦と甲状腺

バセドウ病の妊婦と出産

(1)不妊とバセドウ病

妊婦さんバセドウ病の人が特に妊娠しにくい心配はありませんが、不妊の疑いがあれば相談下さい。

(2)妊娠・出産は可能

バセドウ病の患者でも妊娠・出産は可能です。事前に治療で甲状腺機能を十分コントロールしておく必要性あります。妊娠中甲状腺のコントロールが十分でなく甲状腺機能亢進症が続くと、流産・早産し易く、体重が少ない赤ちゃんが生まれる可能性があります。

(3)妊娠中・産後の甲状腺機能

バセドウ病患者は、妊娠中甲状腺機能がよくなることがあり、その際は服用薬の減量が可能。産後1年位までの間に、再度甲状腺機能が悪くなる事があり、出産後バセドウ病再発悪化や無痛性甲状腺炎が発症します。無痛性甲状腺炎は痛みが無く甲状腺機能亢進症は一時的で、治療不要ですが注意して下さい。

(4)胎児に対する薬の影響

抗甲状腺剤はメルカゾールとチウラジール、又はプロパジールです。チウラジール/プロパジールはメルカゾールより胎盤通過性が少なく、メルカゾールは妊娠中服用で新生児のさい帯ヘルニアや頭皮欠損が現れる場合があります。副作用でメルカゾールしか服用できない人もいるのでご相談下さい。

(5)授乳について

授乳の際、母体服用がメルカゾールよりもチウラジール/プロパジールの方が影響が少ないです。メルカゾールも服用後数時間経過では、ごくわずかしか母乳にでてきません。服用薬の種類や服用量によっては授乳可能です。

(6)新生児のバセドウ病について

バセドウ病母体から新生児にもバセドウ病が起こる場合があります。しかし、全ての新生児がバセドウ病になるわけではありません。バセドウ病の母親の甲状腺を刺激抗体(TRAb・TSAb)が多い場合には起り易いです。新生児のバセドウ病は、母親の血中TRAb・TSAbが胎盤通過し新生児へ移行する為起りますが、この抗体は生後、次第に新生児の血中から消失していき、よくなりますので心配いりません。

橋本病の妊婦と出産

(1)不妊と橋本病

橋本病患者でも甲状腺機能が正常であれば妊娠しにくいわけではありません。甲状腺機能が低下の場合は、妊娠しにくい事があります。検査の上、甲状腺機能を正常にする治療の必要性があります。

(2)妊娠・出産・授乳

橋本病で甲状腺機能正常でも、妊娠出産により甲状腺機能の変化生じやすく、妊娠中・出産後は検査を受けましょう。甲状腺機能低下では、甲状腺ホルモン剤により治療を行いいますが、甲状腺ホルモンは胎盤通過せず、胎児に影響ありません。母体に不足している甲状腺ホルモンを補うだけで、授乳も普通に行えます。

(3)出産後の注意

橋本病で妊娠中・出産後甲状腺機能の変化が起こり易く、妊娠中定期検査必要。特に、出産後6カ月頃までは、甲状腺機能の低下や無痛性甲状腺炎により一時的に甲状腺機能亢進が見られる場合もありますので、必ず定期検査を受けましょう。